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■北欧の森のようちえん
自然が子どもを育む
—デンマーク・シュタイナー幼稚園の実践—
リッケ・ローセングレン著/
ヴィンスルー美智子・村上 進訳
Copyright 2020/B5変 184p/
ISBN978-4-7565-0145-5/
定価(2,700円+税)
【内容】
自然は、子どもたちがさまざまなことを試しながら成長できる絶好の環境です。
この本では、なぜ自然が子どもの発達のために健康的で刺激的な学習環境だと言えるのか、その理由に迫ります。
子どもが生来持っている好奇心と、動きまわることへの自然な欲求について、また、日々子どもたちの発達を支える適切な枠組みを、私たち大人がどのように創り出すかについて、詳しく述べられています。
リスクを伴う遊びをすることや、自然の中で感覚を刺激されることは子どもの健康を促進し、学びを支える基礎を作ります。
自然は、子どもの健康的な発達に不可欠なものなのです。
デンマークでシュタイナー幼児教育を長く実践しているリッケ・ローセングレン先生の著作が日本語に翻訳されてイザラ書房より出版されることになりました。
ボンサイ幼稚園では、子どもたちは1日のほとんどを森の中で過ごしており、シュタイナー教育と森のようちえんの理念を共に生かして保育されています。
その中で、先生ご自身が子どもたちの成長を支える自然の力の重要性に気づかれ、この本にまとめられています。きっと今の日本の子どもたちの生活にも生かせる多くの学びがでできることと思います。
日本の子どもたちと日々共にいる保育者や教師、そしてお母さんお父さんたちにぜひ読んで欲しい本です。
【出版社から】
◎写真が素晴らしいです!
この本は、職業として幼児教育にたずさわる方や、この年代の子どもをもつ保護者
だけでなく、自然の中での子どもの成長と発達に興味のある、すべての人を対象に
書かれています。
デンマークの自然と子どもの魅力的な写真を豊富に掲載しており、まるで写真集の
ように写真を見るだけでも心が満たされます。
【目次】
日本の読者の皆さまへ
子どもの未来のために! 今できることを
子どもの成長に必要な自然の力
序章
読書の手引き
デンマークにおける森のようちえんの歴史
森のようちえん「こども島ボンサイ」
第1章
子どもにとって大切な自然・運動・野外生活
人間が自然の中にあるということ
自然欠乏症候群
体が動くとき脳が発達する
「こころ惹かれること」が呼びさます、自然の回復効果
一般の幼稚園と「森のようちえん」子どもの発達の違い
注意力・運動能力の発達と模倣について
子どもは体で考える
ことばの発達と野外生活の密接な関係
幼児教育の枠組みに自然を取り入れる
第2章
自然を全体の枠組みとした幼稚園
子どもの発達に重要な四大元素との関係
子どもの感覚への四大元素のはたらき
地
水
火
風
自然の中の自由遊び
自然は空想の一番の味方
手で掴む、そして理解する
危ない遊び
枝を使った乱暴な遊び-止めなければならない時
共同体と社会生活
自然の中で、周りの大人はどうあるべきか
適切な静けさを作り出す
よく見える安全な居場所を野外に作る
森のようちえんの新入園児
保護者の経験、保護者の課題
保護者の役目
森への送迎バス
3歳未満児の野外活動
入学にむけての準備
学校が始まってからも自然との関係を保つ
第3章
シュタイナー森の幼稚園の教育
一年のリズムと自然
四季の祝祭
リズムの重要性
週のリズム、一日のリズム
遠足
移行の時
野外と屋内のバランス
すべての感覚を毎日使う
本物の感覚体験が子どもの脳を発達させる
ナイフを使って木を削る
デジタルメディアとスクリーンタイム
森のようちえんの、模倣に値する大人
庭の可能性
第4章
自然を楽しむ — 空腹でなく・凍えず・濡れない
食事
たき火
睡眠と休息
休息とマインドフルネス
衣類
リュックサック
衛生とトイレ
第5章
自然と野外生活を中心にした幼稚園を創る
幼稚園をとりまく環境
感覚を豊かにする空間
発達と新たな知識のために熟考し続けること
第6章
自然の中の子ども、子どもの中の自然
自然は生涯の友だち
街中で自然を見つけて活用する
自然は学びの場 — 子どもにとっても、大人にも
あとがき
詳細資料
参照文献
【プロフィール】
リッケ・ローセングレン Rikke Rosengren
森のようちえん・シュタイナー幼児教育施設「こども島ボンサイ」の共同設立者・園長。
長年にわたり教育分野で国際的に活動しており、海外での講演や森のようちえんに関する
オンラインコースも行っている。自然の中での保育について記した著書「Child in Nature」
はデンマーク語と英語で出版されており、2020 年4 月には日本語版の出版が予定されている。
研究分野は幼児教育学、自然教育学、リーダーシップ論。知識・能力を研究する施設
「ボンサイ研究所」の所長でもある。