シュタイナーの芸術観

今井 重孝(著) はた りえこ(著)

2,000円 (税別)
120ページ
A5判
2019年7月発売
ISBN : 978-4-7565-0141-7

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内容

内容芸術の力で世界が変わる。
シュタイナーは教育そのものを芸術ととらえ「教育芸術」と呼びました。
芸術って何?
何で大切なの?
誰もが芸術家になれる?
本書はシュタイナー思想のスペシャリストが交わした対談と往復書簡集です。
読み進めるうちに芸術が身近に感じられ、ゆたかな気持ちになれるのではないでしょうか。
未来の芸術・オイリュトミーの脳波測定時の解説も掲載しています。
【まえがきなど】
そもそも芸術の本質とは何なのでしょうか?
古代や中世の芸術は、基本的に聖なるもの、神的なるものを表現するものでした。 現代に至って、聖なる世界と芸術が切り離され、世俗化していきました。 それに飽き足らぬ芸術家が抽象芸術など現代芸術を生み出してきたのです。
そう考えると、シュタイナーが主張しているように、地上的世界と天上的世界との架け橋であるということになります。
芸術ってなんでしょう?
きれいなものに触れると、心が、わぁ、と開きます。 そして、人は自分の中から、自分の体を使って、何かきれいなものをつくりだそうとします。 小さい頃は、物を積み上げたり、描いたり、歌ったり、踊ったりすることが、楽しい真剣な遊びでした。それは、誰もが持っている創造の衝動です。
一方、世界を知りたい、調べたいという衝動もあり、科学の原動力です。科学技術は現代社会で奨励され、経済活動とも深くつながっています。多様さの求められる時代であっても、学校教育では、科学を推進する知識を増やすこと、知育がなんといっても主流です。
では、美しいものに驚き、自分でもつくりだそうとする心を育てることは、同じように大切にされているでしょうか。
芸術が、もっと私たちの気持ちと生活の中に場を持ってほしい。芸術が教育の中でもっと大切にされたなら…すぐに目に見える効果や利益を生まなくても、経済活動がそれを支えたら、どんな社会に変わっていくでしょうか。想像してみてください。みえないものって、決してあなどれない力です。明日もまだみえず、子どもの将来もみえない、それでも私たちは、希望を送り、そのために働きます。異なるものどうしが、同じ希望の方向を向くこと、これが、分裂した社会を調和の時代へと変える魔法なのかもしれません。

出版社から

シュタイナーに興味を持っても、なんだか難しくて・・・という方にお勧めです。
対談と往復書簡なので、生きいきと読者に語りかけてくれます。
今井重孝氏とはたりえこ氏という、スペシャリスト同士がシュタイナーという縦糸に芸術という横糸を絡ませながら、美しい世界観を織り上げてくれました。
オイリュトミーが未来の芸術といわれる秘密も垣間見ることができるはずです。
シュタイナーの世界に浸っているときのあの感覚を第三者にも伝わる形で示したいという趣旨から行われた『脳波測定』の解説も掲載しています。

目次

はじめに
対談
往復書簡
解説
オイリュトミーとは
・大人がオイリュトミーをすると
・学齢期のオイリュトミー
・幼児のオイリュトミー
意識魂の時代について
オイリュトミー演者の脳波を測る
おわりに